paperChartのモニタ画面下部「開く」ボタンで開くアプリケーション・OF.exeでは、症例データを一覧表示させる際に10月以降の月表示がおかしくなってしまいます。 ソート機能がないのでうまく並び替えがされないようなのですね。
現状、OF.exeでの対応方法は無い、とのこと。
クライアント様側の需要で、「症例データを時系列で表示させたい(例えば手術日の昇順ソートにて並び替えたいなど)」というご要望がよくあるようです。
そんな需要に活用できるプログラムを、岡山ろうさい病院の斎藤先生(https://paperchart.net/の管理人)が作ってくださっています。
症例データを決められた日付の範囲で表示し、それらを日付、診療科、麻酔科などの項目でソートし、選択した症例をNV.exeで開く、といった作業が可能となります。

- OpenPpcFile.exe … 実行プログラム本体
- PpcCtrl.dll … paperChart関連の操作を行う共通DLL
- OF.ini … 設定ファイル
解凍後、単独で動作することもできますが、paperChartのBINフォルダに入れていただくとpaperChartのデータディレクトリ情報を取得できるので便利です。
使い方はOF.iniを見ていただくと記述されています。
OpenPpcFileの設定方法
※paperChartフォルダがCドライブの直下にあるという場合
OpenPpcFile.exe、PpcCtrl.dll を下記フォルダに配置する
C:\paperChart\bin

OF.ini を下記フォルダに配置する
C:\paperChart\CONF

OF.ini を編集して、以下の設定を記述する
- display=手術日時:100,手術室:60,ID:80, 漢字姓名?氏名:100,性別:40,科名?診療科:50,実施術名1|予定術名1?術式:200,麻酔1?麻酔科医:80,術者1:80
- op_room=00,11,22,33,44,55,99 summary=ID,記録時間,麻酔時間1,手術時間1,手術時間2,CEZ,CMZ,酸素使用量,セボフルレン使用量,スープレン使用量
- data_folder=\\192.168.xxx.xxx\backup\DATA(←症例データを読みに行くデータがあるフォルダを指定)
ショートカットアイコンを作成し、デスクトップに設置する

ショートカットアイコンを実行して、OpenPpcFile が起動することを確認。 OpenPpcFileを起動すると、このような画面がでてきます。

表示させたい日付で症例データを表示させた際に、ここで一般情報にちゃんと患者情報としてIDと氏名を入力しているのにIDと氏名が表示されなければ、dmgcnf.txtを編集する必要があります。
下の画像をご覧ください。
※症例データはダミー入力したものです。
※画像クリックで大きく表示されます。

どちらも患者情報としてIDと氏名を入力しているという条件は同じで、OpenPpcFile.exeでIDと氏名が表示されているパターンとされないパターンを比較のため並べてダミーデータを作成表示させてみました。 違いは何かというと、dmgcnf.txtの最下部に患者情報の項目の中で暗号化したい項目を指定できる箇所があり、それが指定されているかいないかの部分となります。 暗号化の指定項目部分をコメントアウトしないと暗号化されている状態で症例データが作成され、それをプログラムが読みにいくため、一覧表示の際に該当項目のみ表示されない、ということなのではないかと思います。

dmgcnf.txtを上記のように編集した後に作成された症例データであれば、IDと氏名も表示されます。

ちなみに、OF.exeでは、IDも氏名もdmgcnf.txt上の暗号化項目設定にかかわらず症例一覧にて表示されます。 どのような仕組みなのかは私にはまだ理解できていません。
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